政府関係者はカンボジアの経済予測を再度下方修正し、来年のカンボジアの成長率は5パーセントに留まるだろうと予測した。
カンボジアの来年の経済成長については先週、4.9パーセントに留まるだろうという世界銀行の予測に対して、カンボジア国立銀行頭取が激しく批判したばかり。
キアト=チョン財務相はこの声明を、日本の首相の特別使節である鹿取克章ASEAN大使・豊田正和との会合の席で行なった。この高官たちは、世界経済危機がアジアに及ぼす影響を話し合うためにカンボジアを訪れたもの。
国民議会の経済・財務・銀行・監査委員会のCheam Yeap委員長は日曜、成長率予測の引き下げは経済専門家たちとの話し合いの結果行われたと述べた。
「我々は経済学者たちとともに2009年の成長率を分析した結果、以前の6.5パーセントという予測でなく、キアト=チョンの5パーセントという予測に同意する」と同委員長。
同委員長は来年の予測修正の原因として、縫製業と不動産業で深まる低調を挙げたが、同時に、農業と観光業の力強い成長によりその影響は限定的に留まる可能性があると語った。
「IMF・世界銀行・ADBは、今回の危機によって観光業も影響を受けると予測している。私は前に観光相だった者として、観光業界は堅調を保つと予想する。なぜならタイの政治混乱によって、観光客はかわりにカンボジアへ来るからだ」と同委員長。
観光省の統計によれば、今年1月から10月までのカンボジア訪問者数は約170万人で、これは2007年の同期間より8.5パーセント増加している。
「政府が成長率を5パーセントに下げたのはもっともであり、おそらく適切だ」とカンボジア経済連合会のチャン=ソポール会長は日曜に語った。
「ただし外国からの投資については、とりわけ縫製・不動産業界においては、いまだ不確定な部分がある」
同委員長はまた、観光業界は今回の危機によって軽微な影響を受ける可能性があると語った。
「西洋からの観光客数は減るだろうが、中国・日本・韓国などアジアからの観光客はカンボジアで休日を過ごすだろう」
世界銀行が先週発表したレポートによれば、カンボジアの2004年から2007年までの経済成長率は平均11.1パーセントだった。
このレポートでは、今年の成長率は6.7パーセントに下がり、2009年には4.9パーセントに低下するだろうと述べている。
2008年12月15日
カンボジアウォッチ編集部
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