カンボジア西部国境で13日、タイ海軍の偵察機が国境を越えてパイリン州へ飛来し、国境からおよそ30キロメートルもカンボジア側へ侵犯してパイリン市街上空を低空飛行した後、タイ側へ飛び去るという事件があった。カンボジア王国軍第五管区のブン=サエン司令官が16日明かした。
同州サラー=クラウ郡のユム=ラム知事は「飛行機は地上からそう離れずに飛んだので、誰の目にも見えた。飛行機は偵察機だった。タイの飛行機はよくカンボジアへ飛んでくる。今回の飛行機はパイリン市街へまっすぐ飛んでいき、目にした国民を驚かせた」と語った。
同司令官によれば、侵犯のあったその日のうちにタイ王国海軍の司令官の一人が同州知事を訪れ、「操縦士が地図を見間違えた」として今回の「偶発事態」を謝罪する内容の書簡を手交したという。
今月頭には、プレア=ヴィヒア寺院を中心に駐屯するカンボジア王国軍第三管区のスレイ=ディック司令官がタイ軍偵察機による8回のカンボジア領空侵犯を報告しており、うち3回は同寺院の真上を飛んだとしている。
2009年08月17日 カンボジアウォッチ編集部
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