クメール語紙コ=サンテピアプが25日、カンボジア-タイ国境の国境係争地近くのプレア=ヴィヒア寺を24日訪れたカンボジアのハオ=ナムホン外相の閲兵式の写真を掲載した中に、迷彩服・軍帽・軍靴を着用した5人の少年兵が写っていたことについて、同寺近くのトロアップ山駐屯部隊に勤務するカンボジア王国軍のメーン=サラヴット大尉は、外相を迎えるために仮装させたもので、本物の少年兵ではないと述べた。
この写真は25日、野党系のブログに掲載され、「政府与党は今やタイ国境に少年兵まで駆り出している」と書かれていた。コ=サンテピアプ紙の写真はこれと同じものだが、同紙のキャプションは「外相が兵士を閲兵した」とあるだけで、写真の中の迷彩服の少年たちについてはふれていない。
同大尉によれば、5人の少年兵はプレア=ヴィヒア寺司令部に勤務する兵士の子弟で、9歳から13歳。近くのコー=ムオイ村の市場で仮装用の迷彩服を買って来て着せ、軍歌と行進を教えて、外相を兵隊の動作で迎えさせたという。「みんな賢い子供たちだ。教えないのにちゃんと兵隊の動作をした」と同大尉。外相は一人40ドルのおこづかいを与えたという。
カンボジアでは、当初は単身赴任したものの、タイ国境の緊張が長引き、故郷に残した妻子を呼び寄せる兵士が増えてきている。
2010年01月27日 カンボジアウォッチ編集部
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