オーストラリア・ニュージーランド両政府が16日プノンペンで共催したビジネスセミナー「カンボジア発展2010」の会場で、招待状と電話で招かれて訪れたカンボジア内外の記者たちが、「選ばれた報道機関でない」としてオーストラリア貿易促進庁の代表団員2名により会場外へ排除されていたことがわかった。「ザ カンボジア デイリー」紙が18日付で報じた。同紙はこの件について、報道の自由、表現の自由にかかわる由々しき事態であると論じている。
オーストラリア系コンサルタント会社オデッセイ リソーセズ株式会社で部長を務める同庁代表団のリー=アンダーソン団員は、記者団締め出しの理由として、「ザ プノンペン ポスト」紙の協賛による催しだからだと述べた。
招待状は、オーストラリア貿易促進庁モーリン=ラム地域部長・ニュージーランド貿易経済促進庁カーリーン=デイヴィス地域部長の名義で14日から15日にかけて各報道機関へ発信されており、フォローアップで電話による来場確認も行われたという。
「ザ カンボジア デイリー」と「ザ プノンペン ポスト」は、カンボジアの英字紙の双璧として知られている。
カンボジアのキエウ=カニャルット政府報道官兼情報相は、今回のように催しの協賛に報道機関が入っている場合には、それ以外の報道機関は排除されても仕方がないのではないかと語り、出版法には触れないとの考えを示した。
2010年06月20日
カンボジアウォッチ編集部
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